山形のそば“寒ざらし”

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寒ざらしそばとは
 昭和49年古い文献の中に、江戸時代の頃、信濃国(今の長野県)の高遠藩、高島藩は 「暑中信州寒晒蕎麦」「暑中寒晒蕎麦」の名称で将軍家に蕎麦を献上していたという記載を見つけ、その復元を試みてから今年で28年になります。
 試行錯誤の末に、寒ざらしソバ粉製造の処理工程を旧暦の二十四節気を規準として、大寒を冷水処理作業開始日、その後約五十日間、戸外厳寒の中でこの処理作業を続け、啓蟄まで完成させるという山形方式が確立されました。
 昭和59年「山形そばを食う会」で、この山形方式で作られた「寒ざらしそば」が初めて披露、試食会が催され大好評を博しております。
 本来「暑中寒晒蕎麦」は将軍が真夏に食べるものでしたが、山形では、桜の開花とともに賞味する期間限定のそばとしております。これにより、春に種蒔きし夏に収穫してお盆頃に販売する「夏新そば」やおなじみの秋の「新そば」と、山形では年間を通じて美味しいそばを味わうことが出来ます。

今年の「山めん寒ざらしそば」の作業工程
 今年も大寒に合わせた1月22日に作業を開始する予定でしたが、国の「水源の森百選」に選ばれている「不動沢水源林」のある山形市上宝沢地区不動沢流域は、暖冬の影響で、蔵王の雪解け水の増水により危険になったため順延し、水位が引いた26日から開始しました。
 当日は、作業の無事を願って神官の祈祷から始まり、外気温−2℃の中で「最上早生」の玄ソバを15s詰めの網目袋110袋に入れ、急流に流されないようロープで括りつけ、水温1℃の澄み切った清流の中に浸しました。(水漬け作業)
 十日間の冷水処理(水漬け)の後、水から揚げ、山形市西蔵王高原の土坂地区に運び、戸外の雪中に設置した棚に並べました。蔵王連峰から吹き降ろす寒風と冬の太陽、厳しい寒さに晒す処理作業を続け、3月最後の水分調整乾燥を経て完成されました。
 ご注意:「山めん寒ざらしそば」は商標登録済みです。登録番号第4432268号
冷水処理場 上宝沢地区不動沢 急流での水漬け作業
冷水処理場 上宝沢地区不動沢   急流での水漬け作業

水漬け10日後の水揚げ作業
 
西蔵王土坂地区での寒晒し現場
水漬け10日後の水揚げ作業   西蔵王土坂地区での寒晒し現場


でわかおり
 昭和63年に、山形県農業試験場において、山形在来種「最上早生」の種子にコルヒチン処理を行ったものから、二倍体ではあるが大粒で良品質な特性を持った系統を選抜し、生産力検定試験を経て育成した玄ソバの品種です。平成8年度に県の優良品種に編入されました。特徴として、子実千粒重が重く大粒で、製粉白度、そば切りとしての香りが高く、味の良さが上げられます。